紅 茶 専 科

インドの紅茶

2018/08/12
 
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にゃん
紅茶好きの30代主婦。
目覚めの一杯からおやすみ前の一杯まで、紅茶に始まり紅茶に終わる生活をしています。
”お紅茶”なんて上品なものとは程遠い、水分補給を兼ねたガブ飲み派。
主人も実家の家族もみーんなコーヒー派のため、集まったときは一人だけ紅茶と言うメンドクサイことになる(笑)

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世界一の紅茶生産量を誇るインドですが、そのほとんどは自国で消費されており、輸出量は世界第4位となっています。
有名な茶葉としては、世界三大銘茶にも挙げられる「ダージリン」、他に「アッサム」、「ニルギリ」、「ドアーズ」。これらはインドの何処かしこでも作られているわけではなく、インドの北東部と南部に大きく分けられます。
一般的に北部で作られる紅茶は風味が強く、渋味やコクがはっきりとしたクセのあるものが多く、飲む人によって好みが分かれると言います。逆に南部で作られる紅茶は、クセが少なくて飲みやすいと言われています。
また、シーズンによっても風味が随分と異なることもあり、同じ地域でも様々な味わいを楽しめるのが特徴です。

 

ダージリン

ダージリンはインド東部のネパールとブータンの国境に挟まれた山岳地帯の地名で、1841年にイギリス人のA・カンベル博士がこの地方に中国の紅茶の樹を植えたことから栽培が始まりました。
標高300~2200mという高地に多くの茶園が広がっており、高低差によって霧が発生して茶葉に水滴をつけ、それを太陽の強い日差しが乾かすことで、ダージリンの美味しさがつくと言われています。

スリランカのウバ、中国のキームンと並び、世界三大銘茶と呼ばれており、インドで唯一栽培に成功した中国種の茶葉であることも強い個性となっています。

「紅茶のシャンパン」と称されるダージリン

ダージリンの茶葉の特徴は、なんといってもその香りのよさ。マスカットのような爽やかな香り(=マスカットフレーバー)と、スミレのような花の香りがします。
味わいはしっかりとした渋味とコクがあり、上質のものはシャンパンを飲んでいるようだとさえ言われており、「紅茶のシャンパン」と称されることもあります。

ワイン好きの方が紅茶を求める時、そのシャンパンっぽさが好まれてダージリンに人気が集中するそうです。
渋味やコクがしっかりとしているのでクセがあるように思われますが、口当たりはとてもさっぱりとしていて飲みやすい紅茶になっています。

グレード(等級)はOPタイプがほとんどで、この独特の香りを活かすためだと言われています。
他にもより短時間で抽出できるBOP、チップを多く含んで花のような香りを持つFOPなどもあります。

クオリティーシーズンは5~7月

ダージリンの茶葉を摘む時期により、その風味も変わります。

摘む時期名称特徴
3~4月ファーストフラッシュ黄金色の水色(紅茶の色)、みずみずしい風味。
5~7月セカンドフラッシュ深いオレンジ色の水色、渋味・風味が増して重厚感のある味わい。
クオリティーシーズン
10~11月オータムナル赤に近い濃い水色、深いコクと甘味で熟成感のある味わい。

なんとなーく「ファーストフラッシュ」とか「セカンドフラッシュ」という言葉を、意味は分からなくとも聞いたことはあるという方もいらっしゃるのではないでしょうか。意味としては「ファーストフラッシュ」=「一番摘み」、「セカンドフラッシュ」=「二番摘み」といったところです。

一番品質が良いとされるのはセカンドフラッシュの茶葉で、特にこの時期をクオリティーシーズンと呼びます。
ダージリンはインドの紅茶の中でも生産量が多い方ですが、クオリティシーズンのものはそれほど多くなく、極上品にもなると100gで数千円以上するものもあります

 

アッサム

アッサムはインド北東部、ヒマラヤ山脈の平原地帯の地名で、インド国内で生産される紅茶の約半分を占めているほど紅茶栽培が盛んな地域となっています。
ヒマラヤの山々にぶつかる湿った季節風が雨を降らせ、またブラマプトラ川からの水蒸気が雨や霧となり、茶葉を湿らせます。このたっぷりの水分がアッサムの茶葉に渋味を生み出しています。
北東部の産出でありながらもクセは少なく、それでいて確かなコクと香りがあり、紅茶を代表する銘柄として世界中で愛飲されています。

甘く独特な花の香り(フラワリーフレーバー)が芳醇に香ること、赤に近い水色も特徴の一つです。

アッサムの栽培については面白い歴史があります。こちらについては別ページにて紹介していますので、併せてご覧ください。

ミルクとの相性も良い

ストレートでももちろん美味しく頂けますが、ミルクを加えても紅茶の風味が落ちないのがアッサムの良いところ。特にイギリスでは硬水でアッサムを淹れると味がまろやかになり、ミルクティーにするとより美味しくなることから最初に人気が出た茶葉でもありました。

しかし、タンニンやカフェインといった成分が多く抽出されやすいため、アイスティーには向かないと言われています。冷えると「クリームダウン」という水色が濁る現象が起きてしまい、美しい赤色が台無しになってしまうのです。
この成分の抽出力を逆手に取り、短時間で淹れられるティーバッグや、他の茶葉とのブレンド用としてもよく用いられています。

クオリティシーズンは6~7月

アッサムの茶葉を摘む時期により、その風味も変わってきます。

摘む時期名称特徴
2~3月ファーストフラッシュやや赤い水色。
4~7月セカンドフラッシュ深い赤色の水色。
クオリティーシーズンのピークは6~7月。
8~11月オータムナル黒味のある濃い赤い水色、深いコクと甘味で熟成感のある味わい。

アッサム地方は熱帯特有の高温多湿な気候で、日中に強い日差しが降り注ぐため、茶樹を直射日光から守るための日よけ用の樹が茶園に植えられています。この特徴的な栽培方法のおかげもあり、アッサムの茶葉には力強い風味と芳醇な香りが生まれるのだそうです。

80%以上の茶葉がCTC製法でティーバッグ用やブレンド用として使われますが、6~7月頃に作られるクオリティーシーズンの茶葉の中には、わずかながらリーフタイプのものも作られることがあり、ゴールデンチップも多く含まれるそうです。

 

ニルギリ

ニルギリはインド南部のアラビア海のそばにあるカッツ(カーツ)山脈の丘陵地帯の地名で、現地の言葉では「ブルーマウンテン(青い山)」という意味があります。
クセがないすっきりとした飲み口で、誰にでも飲みやすく、またどんな飲み方でも楽しめると人気が高い茶葉でもあります。

茶葉をカットして作られるブロークンタイプのものがほとんどで、透明感のあるオレンジ色の水色とフレッシュさを感じさせる甘い香りが特徴。北東部のダージリンやアッサムに比べると個性が薄いと言われますが、アレンジの効く幅が広いので、色々なアレンジを展開している喫茶店などでは他の茶葉に比べて需要が高いようです。

栽培地域がスリランカに近いこともあり、セイロンティー(スリランカ紅茶)に近い味わいと言われています。

クオリティーシーズンは12~1月

ニルギリの茶葉を摘む時期によりその風味も少し変わってきますが、品質は一年を通して安定しています。これは、温暖で雨量が多いという気候により、一年を通して紅茶を栽培することが出来るからです。

クオリティーシーズンは12月~翌年の1月。夏の時期のセカンドフラッシュにクオリティーシーズンを迎える他の茶葉と異なり、こちらは真冬の時期がクオリティーシーズンになります。そのため、この時期は「ウィンターティー」とも呼ばれ、上質の紅茶であるとされています。

季節風の影響で、まったく逆の7~8月という真夏に高品質の茶葉が取れることもあるそうです。この時期のものは草や花を思わせる、爽やかな香りが特徴と言われています。

 

ドアーズ

ドアーズはインドの北東部、ドアーズ丘陵で栽培されている茶葉です。
ダージリンに比べると控えめながらも芳醇な香りで、渋味は軽く、アッサムに比べると口当たりよくコクのある味わいと言われ、ダージリンとアッサムの中間に位置する風味が特徴的です。
地域的にもダージリンとアッサムの中間地点にあります。
一般的にはドアーズ単独で飲むよりもブレンド用として使われることが多く、ティーバッグなどに多用されています。

赤に近いオレンジ色の水色と、強くはないけれど芳しいバラのような香りがします。特に水色の赤色はミルクとの相性も良く、ミルクティーにすると美しいミルクブラウンが楽しめます。

クオリティーシーズンは秋

ドアーズの収穫時期は3月~11月頃までですが、中でも春と秋に収穫されるものが良質と言われています。
特に秋に収穫される茶葉はバラのような芳香が漂うことで知られており、「ローズオータムナル(バラ色の秋茶)」と呼ばれていて人気も高いです。

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紅茶好きの30代主婦。
目覚めの一杯からおやすみ前の一杯まで、紅茶に始まり紅茶に終わる生活をしています。
”お紅茶”なんて上品なものとは程遠い、水分補給を兼ねたガブ飲み派。
主人も実家の家族もみーんなコーヒー派のため、集まったときは一人だけ紅茶と言うメンドクサイことになる(笑)

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