紅 茶 専 科

ミルクティー論争

2020/10/08
 
この記事を書いている人 - WRITER -
にゃん
紅茶好きの30代主婦。
目覚めの一杯からおやすみ前の一杯まで、紅茶に始まり紅茶に終わる生活をしています。
”お紅茶”なんて上品なものとは程遠い、水分補給を兼ねたガブ飲み派。
主人も実家の家族もみーんなコーヒー派のため、集まったときは一人だけ紅茶と言うメンドクサイことになる(笑)

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ミルクティーを淹れる時、あなたは先にミルクをカップに入れてから紅茶を注ぎますか?それとも、紅茶にミルクを注ぎますか?
実はこのミルクが先か後かと言う問題は、長い間紅茶好きの人々の間で論争を巻き起こしていました。

ミルクを先に入れてその上から紅茶を注ぐ淹れ方を「Milk In First」(略してMIF)、後からミルクを注ぎ入れることを「Milk In After」(略してMIA)と呼びます。
結局は味なんて人の好みそれぞれなので、ミルクを先に入れる方が美味しいと感じればそちらが正しいですし、後から入れる方が風味が良いということであればそちらもまた正解となります。

しかし、伝統的な紅茶の淹れ方などにこだわるイギリス人にとって、ミルクが先か後かという問題はとても大きなものでした。
まぁ、こういう点について延々と議論し合えることはお茶会の話題作りにもなりましたし、紅茶は高級なものであったため、紅茶についての議論をすることは一種のステータスでもありました。

 

ミルクの先入れ後入れ変遷

最初にミルクの入れる順番を定義付けたのは、1800年頃にイギリスで発行された雑誌「ファミリー・エコノミスト」における紅茶を淹れる際の心得10ヶ条でした。
この心得では紅茶の淹れ方を細かく10項目に分けており、現代の紅茶の淹れ方ともマッチしている部分が多数あります。
その中で、ミルクティーを作る際はミルクを「先入れ」するべきであることを明言しています。(但し、ミルクではなくクリームとしている。)
ひとまずはそれでミルクの先入れが定義づけられましたが、その後、1940年代に紅茶好きの学者として知られるジョージ・オーウェルが紅茶を美味しく淹れるための11ヶ条を自身のエッセイとして発表しました。
その中でオーウェルは、ミルクは後入れの方が量を調節できるので後入れが良いとしています。
彼の紅茶好きは広く知られており、彼の提言する紅茶の淹れ方こそ正しい淹れ方だと誰もが信じました。もっとも、オーウェル自身はこの11ヶ条を自身が一番美味しいと感じる淹れ方であり誰にも共通するものではないことを断っています。
果たしてミルクは先に入れるべきか否か。個人の好みで述べてしまうと収拾がつかなくなってしまいます。
そこで世界でも権威ある化学研究団体の英国王立化学協会は、科学的検証に基づいた結論を2003年に発表しました。
事細かに検証された最高の一杯の紅茶を淹れる方法は、10ヶ条の大まかな項目に加え、11ヶ条の細目をつけて発表されています。その中でミルクの入れる順番は、ミルクの質の変化などから考えて「先入れ」が最も適しているとされました。
「ファミリー・エコノミスト」、ジョージ・オーウェルの10ヶ条、英国王立化学協会の10ヶ条の詳細については別ページでまとめてありますので、そちらも併せてご覧ください。

ひとまずはこれにて一件落着。ミルクは「先入れ」する方が美味しいのだそうです。
でもまぁやっぱり最終的には個人の好みによりますので、後入れが良いと思えばそれが正解ですね。

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紅茶好きの30代主婦。
目覚めの一杯からおやすみ前の一杯まで、紅茶に始まり紅茶に終わる生活をしています。
”お紅茶”なんて上品なものとは程遠い、水分補給を兼ねたガブ飲み派。
主人も実家の家族もみーんなコーヒー派のため、集まったときは一人だけ紅茶と言うメンドクサイことになる(笑)

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